家庭事例case

※プライバシー保護のため、写真は一部加工を施してあります。

2017/10/17

母親は息子に過度な期待を掛けて子供に良いと言われてる事、または本に書いてある内容を鵜呑みにして子供に押し付けていくパターン。

『ビタミンAは目に良いからニンジンを食べなさい』
『お風呂に長く浸かると疲れが取れるから最低でも15分は湯船に浸かりなさい』
『食事後には必ず歯を磨きコーラやコンビニ弁当は身体に悪いから控えなさい』等々、毎日、口うるさく子供に話す。

父親は、真面目に仕事をするタイプで優しく見えるが実は弱いだけで自分の意見を貫けないタイプ。どちらかというと子供の教育や躾には蚊帳の外で父親本人もあまり子供と関わらず、時々子供の前で母親に注意されたりする。

息子が小学5年になる頃、会社の管理職になった父親は単身赴任あるいは仕事で帰りが遅くなる毎日が続くようになり家族との接点がどんどん少なくなり休みの日はテレビを観てるだけかゴルフに出かけていて子供にキャッチボールの相手を頼まれても少しやって用事を理由に直ぐに出かけるかテレビを見に部屋に戻る。

母親は、反抗期が始まるくらいの年齢の息子に相変わらずガミガミ口うるさく自分の考え?受け売りを続けているうちに子供は学校を休みがちになる、頭が痛い、腹が痛い、気分が悪いと理由をつけて学校をサボりだす。

母親は息子を病院に連れていき検査をしてもらっても異常無し、息子は引き続き学校に行かない。
父親に相談しても、頼りにならないし父親は今更何故、俺に相談してくるのか?母親が主導で息子の教育をしてきて俺の意見は聞いてもらえなかったじゃないか?と怒る、夫婦仲は悪くなりだす。または、父親はお母さんの話しを聞いて困っているだけで行動しない。

中学生入学する段階になり、入学式には行く息子を見て両親は胸を撫で下ろす、、、、『これで登校拒否の息子は学校に行ってくれるだろうと』、、、、

しかし、春の連休明けあたりから息子はまた登校拒否になり部屋でテレビゲームばかりして生活するようになる。
昼夜は逆転、明け方まで起きていて夜中に家族がトイレに行く物音にキレて壁を叩き穴を開け母親の食事はマズイからコンビニ弁当買ってこいと大声で怒鳴る、家族は困り周りや親戚にも相談できない、近所に知られると恥ずかしいからとりあえず子供の言うとうりにして、暴れないようにさせる。

母親は、またも家庭内暴力関連の本やネットで調べたり、あるいはカウンセラーと呼ばれる人に意見を求めると、ほとんどの場合、『今は待つ時期です、子供の意見を聞いてやり要求どうりに新しいゲームソフトを買ってあげなさい』

カウンセラーに言われるままに、両親は息子の望むものを買い与える、そうしてる間も息子の要求はエスカレートするばかり、、、、

ところが、ある朝2階の自分の部屋から降りてきた息子は明るく「おはよう」と家事をしている母親に告げた!

お母さんは大喜びで『息子が明るく挨拶してくれた、元の息子に戻った』こんなメールを父親にする。

しかし、挨拶はその日以降無く元の息をひそめた生活に逆戻りするが母親は、1週間に1、2回しか顔を見ない息子に明るく挨拶してくれないかを待ち続けるうちに1年が経過した頃、息子は自分がこんなになったのはお前ら親の責任だから俺が一生働かないで生きていける金を用意しろと要求してモノを壊すようになる。

その後、モノを投げるようになり程なくして台所で食事を用意していた母親の足を蹴ったり腕を叩かれたり家庭内暴力が始まる。

母親は父親に相談したが『お前が悪い』または、仕事が忙しいからと母親を無視し続ける、俺は殴られてないと父親は少し優越感にしたる場合もある。

やがて息子や同級生は、高校進学の時期になるが普通校には行けないからと通信制の高校のパンフレットを息子の目の届く所に置いておいたりするが捨てられるか激怒した息子に、そのパンフレットを投げつけられて罵声を浴びせられたりする。

そんな辛く苦しい時間が数年続き息子は20歳になる、両親は20歳になれば良くなる、元の可愛い息子に戻るんではないかと根拠の無い期待をしているが、戻る訳はなく、だんだんとエスカレートする暴力に耐え姉や妹、兄弟はこんな家には居られないと家を出る。

この頃になると、数少ない友人も訪ねてくる事はなくなり増す増す孤独になってゆく息子、暴力の回数も減ってくる事もあるので、また親はこのまま直るんではないかと少し期待をする。

【こんな頃の親さんが僕の所に相談に来られて、『暴力は月に1回位しかありません』『最近は本気で殴る訳ではなく顔は殴られた事はないです』こんな事を言われます(苦笑)】

成人式にも行かない息子、出かけるのはコンビニかDVDレンタルショップ、あるいはオタク係の集まり?だけ、親戚の法要にも兄弟の結婚式にも出席しないのが当たり前になる。
お小遣いを渡しておけば、とりあえず殴られない毎日、だが息を潜めるように生活していて、あっと言う間に10年が経過して息子は30歳になる、周りの同級生らは結婚して子供が居る子もいる、息子の同級生で知り合いの子が小さな子供を連れている時に小道でバッタリと会い世間話、⭕️⭕️くんは元気ですか?そう聞かれたお母さん、笑顔を作り息子の近況を話し出す。

映像編集の勉強をしていると話すが実は録画したテレビ番組のCM部分をカットしてDVDにダビングしてるだけ、その間も編集機材が必要だからと親からお金を無心する息子の機嫌を損ねないように気をつかう家族

周りの親類縁者も、最近顔を見ないとお母さんに心配のメールがくる場合もあるが、何となく状況を察した親戚も知らないふりして、息子の事を聞いてもこない。。。

そして、あっという間に息子は35歳、お父さんは定年退職して3年目で年金もらえるまでアルバイト生活、貯金を取り崩して生活しながら息子に気を使い疲れてしまっている。

【このあたりがギリギリですから早く預けてください】

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